虫歯の進行を理解する重要性

 

虫歯は自然治癒することがない病気です。

放置すればするほど進行し、治療の負担も大きくなっていきます。

 

初期段階であれば最小限の処置で済みますが、進行してしまうと治療の規模がどんどん大きくなり、

歯の寿命も短くなってしまいます。

 

虫歯の進行段階を正確に把握することは、適切な治療計画を策定する上で極めて重要です。

歯科医師は虫歯の進行状態を評価する際に、C0からC4の5段階に分類することが一般的です。

 

Cとは「Caries(カリエス)」の略であり、虫歯を示す専門用語です。

虫歯の発生には「細菌」「糖」「宿主要因」の3つの要素が重なり、そこに時間が加わることで進行します。

 

虫歯菌であるミュータンス菌を代表とする細菌が、食べ物に含まれる糖を分解して酸を作り出し、

この酸が歯の表面を溶かしていくのです。

 

唾液の量や質、歯の強さ、歯並び、生活習慣など、人それぞれが持つお口の環境条件も虫歯のリスクに影響します。

唾液にはお口を中和し、細菌を減らす重要な働きがありますが、ストレスや口呼吸があると唾液が減って虫歯リスクが上昇します。

 

C0(初期虫歯)〜削らずに治せる段階

 

C0は虫歯の最も初期の段階です。

 

歯の表面が脱灰した状態で、エナメル質が白く濁ったり、ざらつきが出たりする段階を指します。

この段階では歯に穴が開いていないため、痛みはほとんどなく、自分では気づかないこともあります。

 

C0の主な症状と特徴

 

歯の表面にわずかな変色や微小な欠損が見られる段階です。

歯のエナメル質や象牙質にまだ深刻な損傷が及んでいないため、適切な処置や管理を行うことで進行を抑制することが可能です。

 

ごく初期の、歯面が脱灰した状態であり、歯の表面が白く濁ったり、ざらつきが出たりします。

痛みはほとんどなく、自覚症状がないことが特徴です。

 

C0の治療法と予防対策

 

C0段階では、削る治療は必要ありません。

 

適切なブラッシングとフッ素塗布で歯の再石灰化を促し、経過観察となるため、1回の通院で済む場合があります。

フッ素には、歯から溶け出したカルシウムやリンの再石灰化を促進する働きがあり、

継続的にフッ素を塗布することで虫歯の進行を抑制できます。

 

フッ素を塗布すると、歯の表面のエナメル質と結びついて「フルオロアパタイト結晶」という硬い構造になり、

酸に溶けにくい強い歯になります。

 

特に、乳歯や生えたての永久歯はやわらかいので、フッ素塗布で歯質を強化することで効果的に虫歯を予防できます。

 

C1(エナメル質の虫歯)〜早期治療が鍵

 

C1は、エナメル質に限局した虫歯の段階です。

 

歯の表面が茶色く変色するなどの変化が見られますが、痛みはまだありません。

この段階で発見できれば、削る量を最小限に抑えた治療が可能です。

 

C1の症状と診断

 

エナメル質の虫歯では、表面が黒く見えることもありますが、痛みはほぼありません。

歯科医師による定期検診で発見されることが多く、早期発見で削る量が最小限に抑えられます。

 

C1段階では、虫歯が歯の表面から象牙質にまで進行している状態を指します。

浅い虫歯であり、歯の表面に小さな穴が開く段階です。

 

C1の治療アプローチ

 

C1の治療では、虫歯部分を削り取り、コンポジットレジン(歯科用プラスチック)で詰める処置が一般的です。

治療回数は1〜2回程度で済むことが多く、比較的短期間で治療が完了します。

 

中には治療をせず、COと同様に進行抑制を試みることもしばしばあります。

 

江田あおば歯科・矯正歯科では、「削らない、抜かない治療」を理念としており、

できる限り歯質を保存する治療を心がけています。初期段階での発見と治療が、歯の寿命を延ばす重要なポイントとなります。

 

C2(象牙質の虫歯)〜しみる症状が出始める段階

 

C2は、象牙質まで達した虫歯の段階です。

 

目に見えて穴が開き、冷たいものがしみる、甘いものがしみるなどの症状が出る段階です。

虫歯が象牙質まで進むと進行が早いため、この段階での治療が重要になります。

 

C2の特徴的な症状

 

象牙質まで虫歯が進行すると、冷たい物や甘い物がしみるようになります。

小さく見えても中で広がっていることが多く、注意が必要です。

 

象牙質はエナメル質よりも柔らかいため、虫歯の進行スピードが速くなります。

この段階で放置すると、すぐにC3段階へと進行してしまう可能性があります。

 

C2の治療方法

 

C2段階では、虫歯を削って取り除いた後、詰め物(インレー)や被せ物(クラウン)で修復します。

虫歯の範囲が広い場合は、型取りをして歯科技工所で修復物を作製するため、複数回の通院が必要となります。

 

型取りした模型は歯科技工所に送られ、専門の歯科技工士が一つひとつ丁寧に修復物を作製します。

この製作には通常、最低でも1週間程度の期間が必要です。その間、仮の詰め物や蓋をして過ごしていただくことになります。

 

C3(神経まで達した虫歯)〜根管治療が必要な段階

 

C3は、神経まで達した虫歯の段階です。

 

ズキズキとした強い痛みが出て、何もしなくても強い痛みがあります。

じっとしていても痛む、夜間痛が出るなど、日常生活に支障をきたすレベルの痛みを伴います。

 

C3の深刻な症状

 

神経まで炎症が及んだ状態では、激痛が特徴です。痛み止めが効きにくく、痛みで眠れないこともあります。

頬が腫れることもあり、早急な治療が必要となります。

 

この段階では、歯髄(神経)まで炎症が及んでおり、放置すると細菌が顎や全身へ広がり、

顔の腫脹、発熱、場合によっては入院が必要になることもあります。

 

C3の治療法〜根管治療について

 

C3段階では、根管治療(神経の治療)が必要になります。

感染した神経を取り除き、根管を徹底的に洗浄・消毒し、特殊な薬剤で根管を詰める処置を行います。

 

江田あおば歯科・矯正歯科では、マイクロスコープを用いた精密な根管治療に対応しています。

マイクロスコープを使用することで、肉眼では見えない細かな根管の構造を確認しながら、より精密な治療を行うことができます。

 

根管治療後は、歯冠部を削って被せ物(クラウン)を装着し、歯を保護します。

通常、根管治療は数回の通院で完了しますが、1〜2ヶ月ほどかかることもあります。治療回数は5回程度が目安となります。

 

C4(歯が崩れた虫歯)〜抜歯を検討する段階

 

C4は、最も深刻な虫歯の段階です。

歯の大部分が失われ、根だけが残った状態を指します。

 

神経が壊死し、痛みが消えることもありますが、細菌は残っているので根尖性歯周炎に移行することもあります。

 

C4の状態と症状

 

歯が崩れて穴が大きく、歯ぐきが腫れて膿が出る(歯槽膿瘍)こともあります。

歯が浮いた感じがする、噛むと痛いなどの症状が現れます。痛みがない場合もありますが、これは神経が死んでいるためです。

 

レントゲン検査では、歯の根の周りに大きな感染領域(根尖病巣)が見られます。

この段階まで進行すると、歯を保存することが困難になるケースが多くなります。

 

C4の治療選択肢

 

C4段階では、抜歯が必要になるケースが多くなります。

歯の大部分が崩壊している、歯根が割れている(歯根破折)、歯周病が進行していて歯がグラグラする、

根尖病巣が大きく根管治療では治癒が見込めないなどの場合は、抜歯を検討します。

 

抜歯後は、インプラント、ブリッジ、部分入れ歯などで歯を補うことになります。

1本抜歯の場合、顎の骨や両隣の歯の状態にもよりますが、ブリッジや入れ歯、インプラントなどが可能です。

 

2本抜歯の場合は入れ歯かインプラント、3本以上抜歯の場合でも入れ歯かインプラントが可能です。

 

虫歯を放置するリスクと予防の重要性

 

虫歯は放置すればするほど、治療の負担が大きくなります。

 

痛みがなくなっても治ったわけではありません。

冷たいものがしみるなどの段階を放置すると、やがて強い持続的な痛みとなります。

 

この痛みは3日ほどでおさまりますが、それは神経が死んでしまい、痛みを感じない状態になっただけです。

 

治療規模の拡大と歯の寿命への影響

 

初期段階であれば削らずに治すことが可能なケースもありますが、

放置する時間が長いほど治療内容は大掛かりになります。

 

小さく削るだけで済むはずの虫歯が、神経を取る根管治療へと進行し、さらに進むと抜歯が必要になることもあります。

 

歯は一度削ると元には戻りません。削る量が増えるほど歯の寿命は短くなります。

歯を長く保ち続けるためには、早期治療と再発予防が欠かせません。

 

全身への影響

 

虫歯を放置すると、細菌が顎や全身へ広がり、顔の腫脹、発熱、場合によっては入院が必要になることもあります。

虫歯は単なる「歯の病気」ではなく、身体全体に影響する可能性のある感染性疾患です。

 

予防中心の診療システム

 

悪化してから歯医者に通うのではなく、悪化しないために通う習慣を作ることが大切です。

江田あおば歯科・矯正歯科では、予防中心の診療システムを採用しており、

 

定期検診でのリスクチェック、個別の予防プラン、フッ素塗布、歯ブラシやフロスの使い方指導、

食生活のアドバイスなどを行っています。

 

虫歯は小さな変化のうちに見つけることで、削らず守れることがたくさんあります。

痛くなる前に予防することを大切にし、お一人おひとりの生活習慣やリスクにあわせた予防プランをご提案しています。

 

まとめ〜早期発見・早期治療が歯を守る鍵

 

虫歯の進行度合いをC0からC4まで段階別に解説してきました。

 

C0の初期段階であれば削らずに治せる可能性がありますが、C3やC4まで進行すると根管治療や抜歯が必要になります。

虫歯は自然治癒することがないため、早期発見・早期治療が何より重要です。

 

定期的な歯科検診を受けることで、虫歯を初期段階で発見し、最小限の治療で済ませることができます。

江田あおば歯科・矯正歯科では、「痛くない、削らない、抜かない治療」を理念とし、

マイクロスコープを用いた精密な根管治療にも対応しています。

 

東急田園都市線江田駅から徒歩1分という好立地で、土曜日も診療可能です。

24時間ウェブ予約システムを導入しており、お忙しい方でも通いやすい環境を整えています。

 

虫歯の進行段階を理解し、適切なタイミングで治療を受けることが、生涯にわたって自分の歯を保つための第一歩です。

気になる症状がある方は、早めにご相談ください。

 

詳しい診療内容や予約方法については、江田あおば歯科・矯正歯科の公式サイトをご覧ください。

皆様のお口の健康を守るため、スタッフ一同お待ちしております。

 

監修医師

 

江田あおば歯科・矯正歯科 院長:上田 聡太

 

 

https://aoba-ku.jp/medical_list/facilities/6474/interview

 

経歴

サレジオ学院中学校・高等学校 卒業
東京医科歯科大学 歯学部 歯学科 卒業
神奈川県内 医療法人社団 歯科医院に勤務
神奈川県内 医療法人社団 歯科医院にて院長として勤務
江田あおば歯科・矯正歯科 開院

 

所属団体

日本歯周病学会 認定医
日本口腔インプラント学会
DFC(Dental Future Conference)
日本インプラント臨床研究会
中野予防歯科研修会
日本歯科医師会
神奈川県歯科医師会
横浜市歯科医師会
青葉区歯科医師会