PMTCとは?専門家による機械的歯面清掃の基本

 

PMTCとは「Professional Mechanical Tooth Cleaning」の略で、

日本語では「専門家による機械的歯面清掃」を意味します。

 

歯科医師や歯科衛生士といった専門家が、専用の器械を使用して歯を磨くことです。

ご家庭での歯磨きでは落としきれない汚れや歯垢を除去すると同時に、

歯の表面をツルツルに磨くことで歯垢がつきにくくなり、むし歯や歯周病の予防につながります。

 

 

バイオフィルムとは何か

 

PMTCで除去する主な対象が「バイオフィルム」です。

バイオフィルムとは、歯のまわりに住む多種多様な細菌が絡み合ってできた細菌の塊のこと。

細菌が分泌するバリアに守られ、強力に付着するため、歯ブラシではなかなか取り除くことができません。

また、他の異物の侵入を拒否する性質があるため、薬剤や殺菌剤などの効果が発揮されなくなります。

身近なもので例えると、台所の三角コーナーやお風呂場掃除のときのヌメヌメした水アカのようなものです。

食後4~8時間で歯垢となり、そのまま歯にくっついていると食後48時間からバイオフィルムと呼ばれる細菌のバリアを作り、

歯石となってがっちりと歯に固着します。

これが徐々に蓄積されていき、口臭や歯周病の原因となるのです。

 

 

PMTCと通常のクリーニングの違い

 

歯科医院で行われるクリーニングには、保険診療と自由診療(自費)の2種類があります。

保険診療のクリーニングは、歯周病や虫歯などの診断がないと受けることができません。

1回10~15分の短い時間を数回に分けて行い、事前検査も必要となるため通院回数が最低2回と多くなります。

一方、PMTCは自由診療として提供されることが多く、誰でもすぐに受けることができます。

治療目的はもちろん、予防目的や審美目的でも受けられます。

施術に時間をかけて丁寧に行うことができるため、何度も通院する必要がありません。

 

 

PMTCの5つの効果・・・予防から審美まで

 

 

 

 

PMTCには、お口の健康を守るさまざまな効果があります。

 

効果①:むし歯を予防できます

 

クリーニングにより、むし歯の原因となる歯垢(プラーク)、バイオフィルムを除去します。

また、歯の表面を磨くことでプラークがつきにくくなり、フッ化物が浸透しやすくなります。

専用の器具を使いながら、普段のブラッシングでは落としきれない歯垢も除去していきます。

歯面をツルツルにすることで、新たな汚れや細菌を付きにくくする効果も期待できます。

 

 

効果②:歯周病・歯肉炎を改善、予防することができます

 

歯の表面だけでなく、歯肉縁下数ミリ付近まで歯垢(プラーク)を除去しますので、歯肉の症状も改善されます。

歯と歯茎の間にある歯周ポケットは、歯垢や歯石が溜まりやすく歯ブラシも届きにくい場所です。

歯周ポケットの歯垢や歯石を除去することで歯周病の予防・改善の効果があります。

また、PMTCを繰り返すことで歯肉が引き締まってくるので、歯周病や歯肉炎の予防にもつながります。

 

 

効果③:口臭改善

 

口臭の主な原因は、虫歯の原因である歯垢が発酵し臭いガスを発するためです。

歯垢を隅々まで丁寧に取り除くことで口臭の予防・改善に効果があります。

バイオフィルムはヌルヌルと粘着性が高く、また、菌の増殖力が強いために抗菌剤などの薬剤が届きません。

歯みがきや洗口剤だけでは落としづらく、専門的な処置が必要なのです。

 

 

効果④:歯の審美性を向上させます

 

歯の表面についた茶しぶやタバコのヤニ、食物による着色を取り除きますので、

本来の自然な歯の白さを取り戻すことができます。

コーヒーや紅茶、赤ワイン、タバコのヤニなどによる頑固な着色汚れを取り除くので、

健康的で美しい歯本来の白さを取り戻すことができます。

 

また、歯の表面を磨くことで、汚れ自体がつきにくくなります。

数種類のペーストやジェルを使用して丁寧に歯の表面を研磨することで、歯の表面に綺麗なツヤが出ます。

 

 

効果⑤:歯質が丈夫になります

 

研磨には歯と同じ成分を配合したペーストを使用し、歯の凸凹を埋め、

ステインをつきにくくし、再石灰化を促します。

仕上げにはフッ素塗布を行いますので、歯のエナメル質が強化されて、歯が丈夫になります。

汚れのない状態の歯面にフッ素を塗布していくため、より多くのフッ素を取り込むことができます。

 

 

PMTCの施術の流れ・・・痛みのない快適なクリーニング

 

 

 

 

PMTCは痛みもなく、安心して受けられる施術です。

具体的な手順をご紹介します。

 

 

ステップ①:お口の状態のチェック

 

最初に、患者さんの歯や歯肉の状態を確認します。

毎日の歯磨きでブラッシングができていない箇所をチェックし、お口の状態のチェックを行います。

必要に応じて、染め出し液を使用して日ごろの歯磨きの状況を確認していただきます。

歯垢だけが赤紫色に変色するため、磨き残しをしやすい場所が一目でわかります。

 

 

ステップ②:歯石除去

 

歯石が溜まっている場合は、超音波を使って歯石を砕き、丁寧に除去します。

もし歯石が付着している場合は、フックのようなかたちをしたスケーラーという器具を使って細部まで歯石を除去していきます。

PMTCは歯石を取ることができないので、治療で歯石を取り除いてあることが前提になります。

 

 

ステップ③:歯の着色落とし

 

炭酸カルシウムパウダーを使って、歯の着色を落とします。

専用のペーストを塗布し、清掃・研磨していきます。

また同時に、歯の表面の着色汚れをとります。

これにより、歯本来の色を取り戻しつつ、表面をツルツルに磨き上げます。

 

 

ステップ④:歯の清掃

 

歯の表面・歯間・歯のつけ根の部分をクリーニング用の研磨ペーストで磨き、歯の清掃を行います。

歯垢や着色の付着状況、歯列などに合わせて細かなケアを行います。

超音波スケーラーや数種類のラバーカップなど、さまざまな道具やペーストを使用することで、

歯垢(プラーク)、歯石やバイオフィルム、着色汚れ(ステイン)、ヤニ汚れなどを綺麗に除去します。

 

 

ステップ⑤:お口の洗浄

 

お口の状況に合わせて、歯肉の腫れを抑える成分を含んだ液を用いて、

歯間ブラシ・デンタルフロス・スーパーフロスで、歯間やブリッジ、インプラントの周囲の汚れまで除去します。

仕上げに口の中を洗い、すっきりとした状態にします。

 

 

ステップ⑥:フッ素塗布

 

むし歯を予防し、歯を強くするフッ素を塗ります。

歯質を強化するフッ素を塗布します。汚れのない状態の歯面にフッ素を塗布していくため、

より多くのフッ素を取り込むことができ、歯の再石灰化を促進する効果があります。

PMTCは、だいたい30分〜1時間程度ででき、定期的に行うことでむし歯・歯周病予防効果も高まっていきます。

 

 

PMTCを受けるべき人・・・こんな方におすすめです

 

 

 

 

PMTCは、さまざまな方におすすめできる施術です。

 

 

治療ではなく、歯磨きの手伝いをしてほしい人

 

歯肉に腫れもなく、歯に痛みもないが、口の中をすっきりさせたい人に最適です。

予防目的や審美目的で受けることができるため、お口の健康を維持したい方にぴったりです。

 

矯正中の人

 

矯正装置の周りの汚れなどを取り除くのが難しいときなど、歯磨きの手助けになります。

矯正治療中は特に汚れが溜まりやすいため、定期的なPMTCが効果的です。

 

 

歯周病や虫歯の治療が終了している人

 

PMTCは歯石を取ることができないので、治療で歯石を取り除いてあることが前提になります。

治療後のメンテナンスとして、定期的にPMTCを受けることで、再発を防ぐことができます。

 

 

被せ物が入っている人

 

ブリッジなどは磨きにくい部分であるので、専門的なケアが必要となってきます。

詰め物・被せ物・ブリッジ・インプラントの境目にバイオフィルムが付くと中に細菌が入ってしまい、

虫歯・歯周病・インプラント周囲炎になるリスクが高くなります。

専用のブラシを使用して、詰め物・被せ物・インプラントのまわりを洗浄することで、長期的な安定を保つことができます。

 

 

PMTCの費用と治療期間・・・自費診療の価値

 

PMTCは自由診療として提供されることが多く、費用は歯科医院によって異なります。

一般的には、1回あたり6,000円~12,000円程度が相場です。治療時間は約1時間で、1回で完了します。

定期的に受けることで効果が持続するため、3~6ヶ月に1回のペースで受けることをおすすめします。

 

 

PMTCの副作用・リスク

 

PMTCは安全な施術ですが、いくつかの注意点があります。

歯本来の色味は変わりません。より白い歯を求めるにはクリーニング後のホワイトニングがおすすめです。

また、歯周病や歯肉炎などトラブルがある場合は処置の際にしみや痛みを感じたり、

多少出血することがあります。一時的な知覚過敏が生じることもありますが、通常は数日で治まります。

 

 

PMTCで97.7%の虫歯は予防できる!?

 

予防歯科の父アクセルソン博士が30年間という長期にわたり、あるメンテナンスの仕方をした結果、

97.7%の確率で歯が守られ、残すことができることが研究の結果から分かりました。

そのやり方とは、ただ単にメンテナンスをすればよいのではなく、

PMTC(リスク部位を専用の器具を使用してクリーニングすること)で歯が守られるのです。

生えてきたばかりの歯はみんなピカピカの新品ですが、時が経つにつれてそれぞれ違った道をたどっていきます。

 

しかし、私達は自分で働きかけて未来を変えることができるのです。

定期的なPMTCによって、むし歯や歯周病のリスクを大幅に減らすことができます。

 

 

江田あおば歯科・矯正歯科でのPMTC

 

当院では、お口の健康管理のプロフェッショナルである国家資格のある歯科衛生士が時間をかけて丁寧にクリーニングを行うため、

「痛くなくエステ感覚で受けることができる」とご好評をいただいております。

 

初診の方はまず、お口全体の検査を行ってから、SC(スケーリング)をし、

虫歯や歯周病の治療の必要がないと判断されてからPMTCの施術が可能になります。

 

当院では、PMTCのペーストにリナメルトリートメントペーストを使用しています。

リナメルには、歯垢の吸着除去、歯面の微小欠損の充填という3つの作用があり、歯の表面のミクロの傷を修復し、

表面を滑らかにして、歯垢(プラーク)や着色汚れの再付着をしにくくします。

 

私は大学を卒業後、早く治療技術を身につけたいという思いから、機材・設備が国内トップクラスに充実した歯科医院で、

大学病院にも勝る症例数を経験してきました。

そして、当院の主軸となる予防中心の歯科医療についても多くのことを学んでまいりました。

 

「みなさまが今抱えている問題をどうすれば解決できるのか」、

そして「どうすれば今後新たな問題が生じないようにできるのか」を常に考え、

「一本の歯を守ること」に全力を注いでまいります。

 

 

まとめ・・・PMTCで健康で美しい歯を維持しましょう

 

PMTCは、歯科専門家による機械的歯面清掃のことです。

日常の歯磨きでは落としきれないバイオフィルムや着色を除去し、むし歯や歯周病の予防に高い効果を発揮します。

痛みもなく、エステ感覚で受けることができるため、多くの方に支持されています。

定期的にPMTCを受けることで、お口の健康を長期的に維持することができます。

3~6ヶ月に1回のペースで受けることをおすすめします。

予防歯科の父アクセルソン博士の研究でも、PMTCによって97.7%の確率で歯が守られることが証明されています。

悪化してから歯医者に通うのではなく、悪化しないために通う習慣を作りましょう。

PMTCについて詳しく知りたい方、実際に施術を受けてみたい方は、ぜひ当院にご相談ください。

皆様の生涯のお口の健康を守れるような治療を提供し続けることをお約束します。

 

江田あおば歯科・矯正歯科 審美治療では、予防中心の診療システムを取り入れ、皆様のお口の健康をサポートしています。

お気軽にお問い合わせください。

 

監修医師

 

江田あおば歯科・矯正歯科 院長:上田 聡太

 

 

https://aoba-ku.jp/medical_list/facilities/6474/interview

 

経歴

サレジオ学院中学校・高等学校 卒業
東京医科歯科大学 歯学部 歯学科 卒業
神奈川県内 医療法人社団 歯科医院に勤務
神奈川県内 医療法人社団 歯科医院にて院長として勤務
江田あおば歯科・矯正歯科 開院

 

所属団体

日本歯周病学会 認定医
日本口腔インプラント学会
DFC(Dental Future Conference)
日本インプラント臨床研究会
中野予防歯科研修会
日本歯科医師会
神奈川県歯科医師会
横浜市歯科医師会
青葉区歯科医師会