インプラント周囲炎と歯周病の違い|似ている点・異なる点と、歯周病がある方がインプラントを考えるときのポイント

インプラントは人工物なので、歯周病とは無縁だと思っていた方もいるかもしれません。実際には、インプラントの周りでも歯周病に似た炎症が起こることがあり、それを「インプラント周囲炎」と呼びます。
この記事でわかること
- インプラント周囲炎とはどのような状態か、歯周病と共通する点
- インプラント周囲炎と歯周病の違い(組織の構造、進み方、気づきにくさ)
- 歯周病がある方がインプラントを検討するときに確認したいこと
目次
気になる点は、診察で確かめられます江田あおば歯科矯正歯科ではインプラントのご相談を受け付けています。WEBからご都合のよい日時を選べます。
インプラント周囲炎は、インプラントの周りの歯ぐきや骨に起こる炎症です
インプラント周囲粘膜炎とインプラント周囲炎
インプラントの周りの歯ぐきだけに炎症がとどまっている状態をインプラント周囲粘膜炎、炎症が進んでインプラントを支える骨まで失われていく状態をインプラント周囲炎と呼びます。
歯周病でいえば、歯肉炎と歯周炎の関係に近いものです。歯ぐきの炎症の段階で気づき、手当てをすることが大切です。
原因は歯周病と同じく、細菌のかたまりです
インプラント周囲炎の主な原因は、インプラントの周りにたまった歯垢(プラーク)に含まれる細菌です。歯周病と同じように、喫煙や糖尿病などの全身の状態、清掃のしにくさ、かみ合わせの負担なども、炎症が起こりやすくなる要因として挙げられています。
歯周病との違いは、周りの組織のつくりと、炎症の進み方にあります
天然の歯とインプラントの組織の違い
天然の歯は、根の周りにある歯根膜という薄い組織を介して骨とつながっています。歯根膜には血管が多く、細菌に対する防御の働きの一部を担っています。一方、インプラントは骨と直接結合しており、歯根膜がありません。
| 項目 | 天然の歯(歯周病) | インプラント(インプラント周囲炎) |
|---|---|---|
| 骨とのつながり方 | 歯根膜を介してつながる | 骨と直接結合している |
| 歯根膜 | ある | ない |
| 炎症が起きたときの傾向 | 比較的ゆっくり進むことが多い | 進み方が速い場合があるとされる |
| 自覚症状 | 歯がしみる・揺れるなどで気づくこともある | 神経がないため、痛みなどで気づきにくい |
気づきにくいことが大きな違いです
インプラントには神経がないため、炎症が進んでも、しみる・痛むといった感覚で気づきにくい特徴があります。歯ぐきの腫れや出血、膿、インプラントの周りの歯ぐきが下がってきたなどの変化がサインになります。
- ✓歯みがきのときにインプラントの周りから出血する
- ✓インプラントの周りの歯ぐきが赤く腫れている
- ✓押すと膿のようなものが出る
- ✓インプラントの周りの歯ぐきが下がり、金属部分が見えてきた
- ✓かんだときに違和感がある
歯周病がある方がインプラントを検討するときは、先に歯周病の管理を整えることが大切です
歯周病はインプラント周囲炎の要因のひとつとされています
歯周病の原因となる細菌は、お口の中のほかの部位にも広がります。歯周病の治療を受けずにインプラントを入れると、インプラントの周りにも炎症が起こりやすくなると考えられています。そのため、インプラントの前に、まず歯周病の状態を整えることが基本になります。
- 1
歯周病の検査
歯周ポケットの深さや出血の有無、レントゲンで骨の状態を確認します。
- 2
歯周基本治療
歯石の除去とブラッシングの見直しで、炎症を抑えます。
- 3
再評価
改善の程度を確認し、インプラントの計画に進めるかを検討します。
- 4
インプラントの計画
歯科用CTで骨の状態を確認し、治療計画を立てます。
- 5
治療後の管理
インプラントと残っている歯の両方を、定期的に確認します。
江田あおば歯科の体制
江田あおば歯科の院長は日本歯周病学会の認定医です。当院では歯周病の治療とインプラント治療の両方を行っており、お口全体の状態をふまえて、インプラントを検討できる時期や順番をご説明します。

上田 聡太(院長)
インプラントを長く使っていただくためには、入れる前の歯周病の管理と、入れたあとのお手入れの両方が欠かせません。インプラントの相談にいらした方にも、まず歯ぐきの状態から一緒に確認するようにしています。
ここまでの内容を、ご自身の状態に当てはめて確認したいときは口の中を見ないと分からないことが多い部分です。検査のうえで担当医からご説明します。
インプラント周囲炎を防ぐために、日々のお手入れと定期的な確認を続けましょう

インプラントと歯ぐきの境目は汚れがたまりやすい部分です。歯ブラシに加えて、歯間ブラシやデンタルフロスなどの清掃補助用具を使うことがすすめられます。
自分では気づきにくい変化を見つけるため、歯科医院での定期的な確認とクリーニングが大切です。通院の間隔は、お口の状態によって変わります。
喫煙や糖尿病などは、歯周病と同じくインプラントの周りの炎症にも関わるとされています。かかりつけの医療機関と連携しながら管理することが大切です。
江田あおば歯科では、予防歯科として口腔内診査、スケーリング(歯石除去)、PMTC、ブラッシング指導を行っており、約3か月に1度の来院を基本に、お口の状態に合わせて間隔をご相談しています。
インプラントの費用と、相談の前に整理したいこと
インプラントの基本料金(税込)
| 項目 | 料金(税込) |
|---|---|
| 相談料 | 30分まで0円(以降30分ごとに6,600円) |
| 診断料(診断用ステント・CT・レントゲンを含む) | 44,000円 |
| 手術代+インプラント体+アバットメント+上部構造 | 462,000円(1本あたり) |
| 仮歯(プロビジョナル) | 33,000円 |
骨の状態によっては、GBR(骨造成)などのオプション料金が加わる場合があります。ご自身の総額は、診断のあとのお見積りで確認できます。
- ✓歯周病の治療を受けたことがあるか、今の状態を知っているか
- ✓喫煙の習慣があるか
- ✓糖尿病など、通院中の病気や服用中の薬があるか
- ✓すでにインプラントがある場合、最後に確認を受けた時期
治療期間や通院回数には個人差があり、検査のうえで担当医からお伝えします。
自由診療に関する必須の明示事項
インプラント
費用
462,000円(税込) 手術66,000円+インプラント体165,000円+アバットメント55,000円+上部構造176,000円の合計。別途 診断料44,000円・仮歯33,000円。相談は30分まで0円。税込
治療期間
お口の状態や進行度によって個人差があります。検査のうえで担当医からお伝えします。
通院回数
治療内容や経過によって個人差があります。検査のうえで担当医からお伝えします。
主なリスク・副作用
- 外科手術に伴う腫れ・痛み・出血
- 骨と結合しない場合がある
- インプラント周囲炎
- 定期的なメンテナンスが必須
- 全身疾患により適応外となる場合がある
保険適用
自由診療(保険適用外)
上記は本記事の作成時点の内容です。治療にかかる期間・通院回数・費用は、お口の状態や治療内容によって一人ひとり異なります。詳細は当院までお問い合わせください(TEL 045-530-3255)。
よくあるご質問
Q.インプラント周囲炎と歯周病の違いは何ですか?
どちらも細菌による炎症ですが、インプラントには歯根膜がなく骨と直接結合しているため、炎症が起きたときの進み方が速い場合があるとされます。また神経がないため、痛みなどの自覚症状で気づきにくい点も異なります。
Q.インプラント周囲炎にはどんな症状がありますか?
インプラントの周りの歯ぐきの腫れや出血、膿、歯ぐきが下がって金属部分が見えてくる、かんだときの違和感などがあります。痛みが出にくいため、見た目の変化に注意が必要です。
Q.歯周病があるとインプラントはできませんか?
できないわけではありませんが、歯周病の状態を整えてから計画を立てることが基本です。検査と歯周基本治療を行い、再評価のうえでインプラントの計画に進めるかを検討します。
Q.インプラント周囲炎を防ぐにはどうすればよいですか?
毎日のセルフケアで境目の汚れを落とすことと、歯科医院での定期的な確認・クリーニングを続けることが大切です。喫煙や糖尿病など全身の状態への配慮も関わります。
Q.江田あおば歯科ではどのような体制ですか?
歯周病の治療とインプラント治療の両方を行っています。お口全体の状態をふまえて、治療の順番をご説明します。
この記事のまとめ
- インプラント周囲炎は、インプラントの周りの歯ぐきや骨に起こる炎症で、主な原因は歯周病と同じく歯垢に含まれる細菌です。
- インプラントには歯根膜がなく骨と直接結合しているため、炎症の進み方が速い場合があるとされ、神経がないことから自覚症状で気づきにくい特徴があります。
- 歯周病がある方は、インプラントの前に歯周病の検査と治療で状態を整えることが基本です。
- 予防には、毎日のセルフケアと歯科医院での定期的な確認・クリーニングの両方が欠かせません。
- 江田あおば歯科では、歯周病とインプラントの両方をふまえて治療の順番をご説明します。
参考にした情報
- インプラント治療を検討している方へ(日本口腔インプラント学会)https://www.shika-implant.org/min-implant/
- 歯周病の原因(日本歯周病学会)https://www.perio.jp/qa/cause/
インプラントを検討している方も、すでにインプラントがある方も、まずは歯ぐきの状態の確認から始められます。ご相談はWEB予約から承っています。
本記事は一般的な情報の提供を目的としたものであり、個別の診断・治療方針を示すものではありません。治療の効果や経過には個人差があります。症状や治療方針については、必ず歯科医師の診察を受けてご確認ください。
最終更新:2026-10-12